お腹まわりにお肉がついてくると、気になりますよね?ついつい体型がわからないような洋服でごまかしたり、写真を撮るときだけ息を吸って引っ込めてみたり…。このページではそんなお腹周りの悩みに特化したエクササイズについて、ご紹介したいと思います。
もくじ
なぜお腹ってなぜ太りやすいの?
他の体のパーツは細いのに、お腹はぽっこり出てしまう…。この理由は、女性の場合冷えやむくみ、便秘によるものもありますが、一番大きい原因は筋肉がついていないからです。お腹周りの筋肉量が減少により脂肪がつきやすくなり、インナーマッスルが発達していないことにより、胃や腸などの内臓が下垂し、内臓脂肪に押し出されて出てしまうのです。
それにプラスして内臓機能が低下して、消化吸収が効率よく行われず、体全体に脂肪がつきやすい体質になってしまうという悪循環につながりかねません。また、普段の姿勢や立ち方が悪かったり、無理なヒールで間違った歩き方をしていたりという生活習慣も、お腹まわりの筋肉が正しく使えない原因となり、たるみにつながります。
しかし男女ともに骨のないお腹まわりは一番太りやすいパーツでもありますが、正しいトレーニングをすることで一番効果が感じられるパーツであることも事実です。それではお腹まわりの筋肉の種類と、鍛え方について詳しくみていきましょう。
お腹まわりの大きな筋肉の種類と役割
お腹の筋肉は一つではありません。その構造は複雑ではありませんが、各パーツを意識しながらトレーニングをすることで、より期待通りの効果を出す助けになります。
[腹直筋]
「腹筋」と聞くと一般的にすぐに思い描く、お腹のシックスパック部分。全面の中央部にある筋肉で、1枚の筋肉でできています。筋肉の繊維は縦方向に走っていて、体を丸める動きをするときに力を発揮します。咳やくしゃみ・物を持ち上げる時や排便など日常生活で常に使う筋肉なので、常に鍛えておきたい筋肉です。
[腹斜筋]
お腹周りの側面の筋肉。腹斜筋はさらに2つの部位があり、表面部分の「外腹斜筋」と、その内側の「内腹斜筋」に分かれます。腹斜筋は体をひねるなどの複雑な運動をする際に、力を発揮します。
[腹横筋]
深層部でお腹全体をコルセット状に包んでいる筋肉です。インナーマッスルという名で呼ばれていて、お腹を膨らす・凹ませるといった働きのほか、内臓をしっかりとお腹の中に収める役割もあります。
腹直筋を鍛えるエクササイズ
腹筋の中でも1番見栄えがする筋肉、「腹直筋(シックスパック)」を鍛えるトレーニングについてまずみていきましょう。
[クランチ・シットアップ](初心者~)
☆鍛えられる個所:腹筋上部
「クランチ・シットアップ」は普通の腹筋運動とはやり方や効果が違います。腰部分を床から離し上体を起こす普通の腹筋運動は、腹部・股関節・太ももに効果がありますが、腰部分を床から離さないクランチ・シットアップは腹筋上部のみに効果的に働きかけます。
☆やり方☆
- 仰向けに寝て両手を頭の後ろに置き、足を上げ膝を90度に曲げる。
- 息を吐きながらおヘソを見るように、腰が床から離れない程度に上体を起こす。
- その後ゆっくり息を吸いながら、肩甲骨が床につかないあたりまで上体を倒す。この動きを20回3セット〜毎日繰り返す。
[レッグ・レイズ](初心者~)
☆鍛えられる個所:腹直筋の下部
仰向けに寝転がった状態から、両足を揃えてまっすぐ伸ばした状態で上げたり下げたりするトレーニング、「レッグ・レイズ」は腹直筋の下部を鍛えたいときに有効です。ポイントはお尻ごと足を持ち上げることと、足を下げるときに息を吐きながらしっかりとお腹を凹ませることです。10回×3セットを目安に初めてみるといいでしょう。
☆やり方☆
- 仰向けに寝る。
- 両足を揃えて伸ばしたまま、垂直になるまで上げて2秒間停止する。
- 息を吐きながらゆっくりと足を下げる。
腹斜筋を鍛えるエクササイズ
次に、鍛えることでウエストの引き締めとくびれを手に入れられる筋肉、「腹斜筋」にダイレクトに効くトレーニングをみていきましょう。
[ツイストクランチ](中級者向け)
☆鍛えられる個所:腹斜筋、腹直筋
「ツイストクランチ」はトレーニング初心者や筋肉が発達していない人だと、できない場合もあります。腹斜筋だけでなく腹直筋も刺激する中級者向けトレーニングなので、筋肉がないとまず起き上がることすらできません。その場合は一つ前でご紹介した、腹直筋を鍛える筋トレをしばらく行ってから挑戦しましょう。
☆やり方☆
- 床に仰向けになって寝転び、両足を90度曲げる。
- 左足の膝と右足の肘を合わせるように、両方をぐっと引きつける。
- ゆっくりと元に戻す。
使われている筋肉の収縮を感じるポイントで停止をすると、さらに効果的です。回数は10回×3セットを目安に、楽になってきたら、回数ではなくセット数を増やすようにしましょう。
[ダンベルツイスト](初心者~)
☆鍛えられる個所:腹斜筋、下っ腹
ダンベルを両手に持った状態で、体を左右にひねる「ダンベルツイスト」は特に腹斜筋に効果的なトレーニングです。同時に下っ腹にも効くので、全体の引き締めが期待できます。
☆やり方☆
- まず肩幅に足を開いて立つ。
- 立った状態でダンベルを両手で握り、肘を伸ばし前方に出す。
- 腕を曲げないようしっかりと伸ばしたまま、腹斜筋を意識しながら、横にひねりる。回数は20回×3セットを目安に。
ダンベルの重さは、初心者であれば2kg〜5kgから始めることがおすすめ。20回が簡単にできてしまうという場合は、より重いダンベルを使用するようにしましょう。応用としてクランチと組み合わせることで、より負荷をかけ引き締まったウエストを目指すことができます。
腹横筋を鍛えるエクササイズ
最後にしっかりと鍛えることで、引き締め効果だけでなく代謝アップや便秘解消・臓器位置の安定のメリットがある筋肉、「腹横筋」のトレーニングをみていきましょう。
[フロントブリッジ](初心者~)
☆鍛えられる個所:腹横筋
「フロントブリッジ」は体幹トレーニングとして有名なトレーニングメニューです。先に紹介した体や足を持ち上げる動作と違い、体重を支える動作になるので、トレーニング初心者でも始めやすく続けやすいエクササイズです。
☆やり方☆
- マットなどを敷き床にうつ伏せになる。
- 腕を肩幅ほどに広げて上半身を起こし、肘で体を支える。
- 顔は下ではなく前を向くようにし、足から首筋までを一直線に。
- 30秒キープとインターバル30秒を2回繰り返し、最後に1分間キープ。回数は3セットほどを目安に行いましょう。
トレーニング時に気を付けたいポイントは?
腹筋周りのトレーニングを行う際に大切なポイントは正しい呼吸法と、筋肉を意識することです。上体を起こす時息を吐き、倒すときに吸う。この呼吸のサイクルを正しく行わないと、せっかくのトレーニングも最大の効果が得られません。
キツイ筋トレだからこそ、勢いをつけて早くやってしまいがちですが、ゆっくりお腹まわりに意識をすることも忘れずに!筋トレ初心者は収縮を感じるパーツを指の先で触ってみて、筋肉を意識するといいでしょう。鍛えたい箇所を意識することで、筋肉により大きな刺激が伝わるというデータもあります。
また正しいフォームの習得も大切な要因です。特に腹直筋・腹斜筋のトレーニングを行う際には、回数よりも1回ごとの質を意識して行うことで、より腹筋を追い込むことができます。クランチ系の筋トレは自分の体重を利用した単調な運動なので、腹筋が発達するにつれて物足りなさを感じてくるかもしれません。腹筋への運動効果が薄れてきたと感じ始めたら、プレートを持つなど負荷をかけるなどしてチャレンジしていきましょう。
まとめ
気になるお腹周りの筋肉についてと、パーツごとの集中トレーニングをご紹介しましたが、いかがでしたか?自宅でもできるシンプルなメニューをピックアップしたので、今日からでも始められますね。まずは腹直筋・腹横筋を鍛えてベースを作り、腹斜筋を追い込む筋トレを行うことで、かっこいい平らなお腹を手に入れましょう!